ついに長崎県にもコストコがやってくる可能性が高まっています。これまで九州では福岡、熊本、大分にしかなかったコストコですが、ついに長崎県民の悲願が叶うかもしれません。
しかし、出店予定地は意外なところかもしれません。最新の情報や、コストコ出店が地域にもたらす影響について、詳しく見ていきましょう。
コストコの出店条件と長崎県の状況
コストコの出店条件を確認しておきましょう。コストコジャパンの公式サイトによると、主な条件は以下の通りです:
- 半径10kmの人口が50万人以上
- 高所得層マーケット
- 企業が多い地域
- 敷地面積 10,000坪以上（ガソリンスタンド用地含む）
- 建築面積 約4,500坪
- 駐車場収容台数 800台以上
- 車のアクセスが良い物件
長崎県最大の都市である長崎市の人口は約41万人で、単独では条件をクリアできません。
有力候補地は長崎県諫早市？
最新の情報によると、長崎県内での有力候補地として浮上しているのが諫早市です。諫早市が注目される理由は以下の通りです。
- 長崎県の中央部に位置し、交通の要衝であること
- 長崎自動車道が通っており、車でのアクセスが良好
- 人口約13万4000人で、周辺地域を含めると50万人の商圏を形成可能
- 特に「長崎自動車道諫早インターチェンジ付近」が候補地として有力視
さらに、地元の期待も高まっています。「諫早にコストコを誘致する会」という団体が結成され、署名活動も行われているそうです。
長崎県諫早市真津山地区の住民有志でつくる「諫早にコストコを誘致する会」（南条博代表）は19日、長崎自動車道諫早インターチェンジ（IC）に近い久山、貝津両町の民有地（約6万平方メートル）に米国発祥の会員制量販店「コストコ」の誘致を求める要望書と署名1582筆を宮本明雄市長に提出した
九州最大級「ゆめタウン諫早」始動 ー2026年開業へ
コストコだけではない大規模な郊外の店舗が建設される予定です。コストコ長崎に影響はあるのでしょうか。
長崎県諫早市で、地域最大の商業施設となる「ゆめタウン諫早」の開発が本格的に動き出しました。2024年11月18日には造成工事の安全祈願祭が執り行われ、約100名が参列しました。
小売り大手「イズミ」が運営する本施設は、約18ヘクタールの敷地に約200店舗が入居予定で、シネマコンプレックスも併設される九州最大級の商業施設です。島原道路の長野インターチェンジに直結する立地を活かし、県央地区、島原半島、長崎市周辺、さらには佐賀県からの集客も見込んでいます。
施設周辺には保育園やクリニックモール、公園なども整備される計画で、地域住民の新たな交流拠点としての機能も期待されています。年間来場者数1000万人を目標とし、約2000人の新規雇用創出も見込まれています。
大久保市長は「新たな雇用が生まれ、若者の定住と地域経済の活性化がなされる重要な拠点になる」と期待を示し、イズミの山西社長も「地域に貢献できる施設にしたい」と意気込みを語りました。
現在は既存建物の解体と造成工事が進められており、2026年度の開業、2027年の完全完成を目指しています。地域経済の活性化と若者の定住促進に向けた新たな一歩として、今後の展開が注目されています。
コストコが長崎県にやってくると何が変わる？
では、実際にコストコが長崎県に出店した場合、私たちの生活にどのような変化が起こるでしょうか？
1. 雇用の創出
コストコの出店は、多くの雇用を生み出します。レジ打ちから商品陳列、食品加工まで、様々な職種が必要になります。特に地元の若者や主婦の方々にとっては、新たな就職先として魅力的な選択肢になるでしょう。
2. 地域経済の活性化
コストコ効果で、周辺のお店にも人が流れることが期待できます。「コストコ観光」という言葉が生まれるほど、遠方からもお客様が訪れる可能性があります。これは地域全体の経済活性化につながるでしょう。
3. 長崎名物の全国展開チャンス
カステラやちゃんぽんなど、長崎の名物が全国のコストコで販売される可能性も出てきます。これは地元企業にとって大きなチャンスとなり、長崎ブランドの全国展開につながるかもしれません。
4. 交通事情の変化
週末を中心に、かなりの交通渋滞が予想されます。特に開店直後は混雑が予想されるので、お出かけの際はお時間に余裕を持つことをおすすめします。
5. 買い物スタイルの変化
コストコの特徴である大容量商品に、多くの人がハマる可能性があります。家族や友達とのシェア買いが流行するなど、新しい買い物スタイルが生まれるかもしれません。
コストコ出店に対しての長崎県民の声
長崎にコストコができてほしいという声は、他の地域と同様に多くの人々から寄せられています。コストコの出店を望む声は、特にその地域における利便性や経済効果を期待するものが多いです。
コストコが長崎に出店することで期待される効果として、以下のようなものが挙げられます：
- 利便性の向上: 地元の人々が遠方の店舗に行く必要がなくなり、買い物がより便利になることが期待されています。
- 経済活性化: 新たな雇用を生み出し、地域経済の活性化に寄与する可能性があります。沖縄でのコストコオープンにおいても、経済活性化が期待されていることが報じられています。
- 商品へのアクセス: コストコの商品はその大容量や独自性で人気があり、長崎でもその商品に直接アクセスできることを望む声があります。現在、長崎市にはコストコの商品を取り扱う「Cost trader mart 長崎店」がオープンしており、コストコの商品が一部購入可能ですが、本格的なコストコ店舗の出店を望む声が根強いようです。
これらの期待は、コストコが地域に与えるポジティブな影響を反映しており、長崎におけるコストコの出店が実現すれば、多くの人々に歓迎されることが予想されます。
コストコ出店の注意点とデメリット
しかし、コストコ出店にはデメリットもあります。以下の点に注意が必要です:
- 交通渋滞の増加
- 地元の小売店への影響
- 過剰消費や食品ロスの可能性
- 駐車場の混雑
これらの課題に対しては、行政や地域コミュニティ、そしてコストコ側との協力が必要になるでしょう。
長崎県諫早市以外でコストコができる可能性あるところは？
長崎県諫早市が現時点では有力ではありますが、コストコ出店の条件を満たすとすれば、以下も考えられます。
1. 長崎市
- 交通アクセス: 新幹線駅があり、長崎県の中心都市として交通の要所です。
- 人口: 約39万人と、コストコの出店条件を満たす人口があります。
- 商業施設: 既存の商業施設も多く、集客力が期待できます。
2. 大村市
- 交通の便: 長崎空港に近く、長崎自動車道も通っているため、アクセスが良好です。
- 人口: 約15万人で、周辺地域との商圏形成が可能です。
- 産業基盤: 工業団地があり、企業も多く存在します。
3. 佐世保市
- 観光地としての魅力: ハウステンボスなどの観光地があり、観光客の集客が見込まれます。
- 人口: 約23万人で、商圏としても一定の規模があります。
佐世保市長に住民から以下のようにコストコを誘致してほしいと手紙が出されました。
佐世保相浦工業団地へのコストコ誘致に関するご意見について、以下の理由により現状では困難な状況です。
- 当該工業団地は製造業企業の誘致を目的とした特別工業地区であり、建築条例上、店舗等の商業施設の建設は認められていません。
- コストコ出店には、以下の課題があります：
- 将来的な人口減少下での継続的な集客の見込み
- 商圏内の既存店舗との競合状況
- 十分な需要の確保
- 地権者との合意形成
市としては、工業団地については製造業企業の誘致に注力し、商業施設については既存店舗の経営支援や新規創業支援を通じて、地域の魅力向上に努めています。
なお、大型店舗からの具体的な出店相談があった際は、既存事業者や市民の意見を考慮しながら適切に対応していく方針とのこと。現在は工業団地の早期分譲に向けて誘致活動を進めているところです。
4. 雲仙市
- 観光資源: 温泉地として知られ、観光客を引き寄せる要素があります。
- 地域振興: 地域経済の活性化に寄与する可能性があります。
これらの地域は、交通アクセスや人口規模、商業活動の状況からコストコ出店に適した候補地となる可能性があります。特に長崎市や大村市は、その条件を満たす要素が多いため、有力な選択肢とされています。
「コストレ」という選択肢
実は長崎県には、すでにコストコの商品を扱う「Cost trader mart（コストトレーダーマート）」、通称「コストレ」が出店しています。2021年10月20日にフレスポ福田WESTにオープンしたこの店舗は、コストコの商品を会員登録なしで購入できる便利なお店です。
コストレの特徴
- 年会費や会員登録が不要
- コストコの人気商品が購入可能
- 価格はコストコより2割ほど高め
- 店内は広々として清潔感がある
コストレの人気商品
- リンツ リンドール（チョコレート）
- ディナーロール（パン）
- 冷凍生餃子
- ロカボナッツ
コストレの存在は、本格的なコストコ出店までの「つなぎ」として、あるいは補完的な役割として、長崎県民の買い物ニーズを満たしているようです。
まとめ
長崎県へのコストコ出店は、まだ確定情報ではありませんが、実現の可能性は高まっています。出店が実現すれば、雇用創出や経済活性化など、大きなメリットが期待できます。
一方で、交通渋滞や地元商店への影響など、課題もあります。これらの課題に適切に対応しながら、コストコ出店のメリットを最大限に活かすことが重要です。
コストコ出店に向けて、もう少しだけ待つ必要がありそうです。その間、コストレを利用したり、オンラインショッピングを活用したりして、コストコ商品を楽しんでみてはいかがでしょうか。
2024年11月に 福岡県小郡市にオープンしたコストコは大渋滞のようです。長崎からは割と近いですので、行ってみるのもありかもしれませんね。
