2024年7月31日に高校2年生の息子と富士山登山に挑戦してきました。今回の経験を通じて学んだこと、注意すべきポイント、そして富士山登山の魅力をみなさんにお伝えしたいと思います。
1. はじめに:なぜ高校生と富士山登山を?

子供が小学5年生のときにも富士登山をしました。そのときもご来光は見ることができましたが、お鉢巡りする体力がなく、そのまま下りてきました。
2024年7月末、私は高校2年生の息子と富士山登山に挑戦しました。なぜ高校生と富士山に登るのか?その理由は主に以下の3つです:
- 人生の貴重な経験になる
- 自然の壮大さを体感できる
- 困難を乗り越える力を養える
富士山登山は決して簡単ではありません。しかし、その分だけ得られるものも大きいのです。
2. 今回の登山で直面した困難
今回の登山では、予想以上の困難に直面しました:
- 悪天候:雨と強風に見舞われました
- 低温:特に夜間は厳しい寒さでした
- 高山病:息子も私も症状に悩まされました
これらの困難は、事前の準備不足が原因だったと反省しています。
3. 天候への備え:重要性と具体的な対策

3.1 天候の重要性
富士山の天候は変わりやすく、急激に悪化することがあります。今回の経験から、天候への備えが登山の成否を左右すると痛感しました。
3.2 具体的な対策
- 天気予報のチェック:出発前日だけでなく、直前まで最新の予報を確認しましょう。
- 防水gear:
- 防水ジャケット
- 防水パンツ
- 防水グローブ
- 防水ブーツ
- レインカバー:バックパック用のレインカバーは必須です。
- 防寒具:
- フリース
- ダウンジャケット
- 防寒帽子
- 防寒手袋
- 予備の衣類:濡れた服を着替えられるよう、予備の衣類を用意しましょう。
4. 高山病への対策
高山病は富士山登山で最も注意すべき問題の一つです。今回、私たち親子ともに高山病の症状に悩まされました。
4.1 高山病の症状
- 頭痛
- めまい
- 吐き気
- 疲労感
- 睡眠障害
4.2 高山病対策
- ゆっくり登る:急激な高度変化を避けるため、ゆっくりペースで登りましょう。
- 十分な水分補給:脱水症状は高山病のリスクを高めます。こまめに水分を取りましょう。
- 深呼吸:意識的に深呼吸を心がけ、酸素を十分に取り入れましょう。
- 休憩をこまめに:無理をせず、こまめに休憩を取りましょう。
- 薬の準備:高山病対策の薬(ダイアモックスなど)を事前に用意しておくと安心です。ただし、使用前に医師に相談することをお勧めします。
5. 装備リスト:必須アイテムと便利グッズ
5.1 必須アイテム
- バックパック(30〜40L)
- トレッキングシューズ
- 防寒着(フリース、ダウンジャケットなど)
- 防水ジャケット&パンツ
- 帽子(日よけ用と防寒用)
- グローブ
- ヘッドライト(予備電池も)
- 水(1人あたり2L以上)
- 行動食(エネルギーバー、チョコレートなど)
- サングラス
- 日焼け止め
- ファーストエイドキット
- 携帯トイレ
5.2 便利グッズ
- トレッキングポール:特に下りで役立ちます
- 酸素缶:高山病対策に有効です
- 使い捨てカイロ:寒さ対策に重宝します
- モバイルバッテリー:スマートフォンの電池切れ対策に
- 防寒用インナー:メリノウールなどの素材が効果的です
6. 体力づくりと事前トレーニング
富士山登山は体力を要します。特に高校生と登る場合、親の体力が足を引っ張らないよう、事前の準備が重要です。
6.1 おすすめのトレーニング
- 有酸素運動:ジョギング、ウォーキング、サイクリングなど
- 階段上り:リュックを背負って行うとより効果的
- スクワット:下半身の筋力強化に
- プランク:体幹トレーニングとして
- ヨガ:柔軟性とバランス感覚の向上に
これらのトレーニングを、最低でも2ヶ月前から始めることをお勧めします。
7. 食事と水分補給の重要性
7.1 食事
- 炭水化物中心:エネルギー源として重要です
- タンパク質:筋肉の回復を助けます
- 塩分:汗で失われる塩分の補給に
7.2 水分補給
- 最低でも1時間に250ml程度の水分を摂取
- スポーツドリンクで電解質も補給
- アルコールやカフェインの摂取は控えめに(利尿作用があるため)
8. 登山ルートの選択
富士山には複数の登山ルートがあります。今回は吉田ルート(河口湖口)を選びましたが、他のルートも検討する価値があります。
8.1 主な登山ルート
- 吉田ルート:最も人気があり、施設も充実
- 須走ルート:比較的なだらかで初心者向け
- 御殿場ルート:最も長いルートで、体力に自信がある人向け
- 富士宮ルート:最短ルートだが、急勾配の箇所が多い
ルート選択の際は、自身と同行者の体力、経験、目的に合わせて慎重に選びましょう。
9. 高山環境での注意点
9.1 自然保護
富士山は世界文化遺産に登録されています。自然を大切にし、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
9.2 高度順応
高度が上がるにつれて、ゆっくりペースを心がけましょう。無理をして登るスピードを上げると、高山病のリスクが高まります。
9.3 UV対策
高山では紫外線が強くなります。サングラスや日焼け止めは必須アイテムです。
10. 富士山登山で得られる経験
困難はありましたが、富士山登山で得られる経験は何物にも代えがたいものでした。
10.1 達成感
山頂に立った瞬間の喜びは言葉では表現できません。この達成感は、息子の自信にもつながったようです。
10.2 自然の壮大さ
雲海や御来光など、富士山でしか見られない絶景に出会えました。自然の偉大さを肌で感じることができます。
10.3 限界への挑戦
体力的にも精神的にも、自分の限界に挑戦する機会となりました。困難を乗り越える経験は、日常生活でも活きてくるはずです。
10.4 親子の絆
共に困難を乗り越えたことで、親子の絆がより深まりました。
11. 登山後のケア
登山後のケアも重要です。以下の点に注意しましょう:
- 十分な休息:筋肉の回復には時間がかかります
- 水分補給:登山中の脱水を補うため
- 軽いストレッチ:筋肉のこわばりをほぐす
- 栄養バランスの良い食事:体力回復に必要な栄養を摂取
12. まとめ:富士山登山は貴重な経験
今回の富士山登山は、予想以上に困難を伴うものでした。しかし、それゆえに得られたものも大きかったと感じています。
高校生の息子にとっても、この経験は今後の人生で大きな自信となるでしょう。困難を乗り越える力、自然の壮大さへの畏敬の念、そして達成感。これらは、富士山登山でしか得られない貴重な経験です。
ただし、十分な準備と注意が必要です。特に天候への備えと高山病対策は重要です。この記事が、富士山登山を考えている方々の参考になれば幸いです。
安全で楽しい富士山登山を。